前回の新カイスの輪は理解していただけましたか?
今回は虫歯成立のプロセスについてご説明します。
(第1段階)
まず歯に虫歯菌が付着します。まだ粘着性は強くはありませんがブラッシングなどで機械的にきれいにしなければ除去できません。
(第2段階)
虫歯菌は食品中の砂糖をえさにして酵素を使って糖(ショ糖)を分解していきます。
(第3段階)
さらに糖から酸と不溶性のグルカンが作られます。粘着性の不溶性グルカンによってバイオフィルムが形成され細菌が増殖していきます・
(第4段階)
虫歯菌によって作られた酸がエナメル質表面のカルシウム成分を奪います。(これを脱灰と呼びます。)これが虫歯の最初の段階です。そしてバイオフィルムはさらに強固に増殖します。
(第5段階)
脱灰が進行していくと、いよいよ歯そのものが溶け始めます。この状態までくると歯に穴があいてきます。
いちど歯に穴があいてしまうと自然に回復して元に戻ることはありません。
歯科医院で処置しない限り穴はあいたままで時間とともにさらに深くなっていきます。
つまり健全歯⇔C0→C1→C2→C3→C4と進んで治療を先延ばしにすればするほど歯を保存するのが困難になりますから早目の受診が一番です。もし虫歯があるかもとご心配の方がおられましたらお早めに当院までご相談、ご予約ください。